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田舎道、芝生は安全?

綺麗な芝生で気持ちよさそうに寝転んだり遊んだりする犬たち、散歩の途中で遊ぶ野原、家族旅行で楽しむカントリーサイド。 そこに気をつけなければいけない環境があることを知っていますか? 毎年初夏から秋になる頃に散歩から帰ったら急に具合が悪くなった、田舎に遊びに行って急に具合が悪くなってしまった、最悪の場合亡くなってしまった、猫が外から帰ってから具合が悪くなった、外猫だった母猫が急死しまい子猫が育てられないなどというお話、ご相談を何件か受けます。 原因は、除草剤、農薬、ネズミやカラス駆除剤などによるものが多く、散布されていることを知らずに被害にあったケースがほとんどです。 犬猫たちは ・地面に近い ・地面を嗅いだり舐めたりする ・身体や足を舐める ・知らないものを口に入れて確認する ことで、知らないうちに私たちよりも被害を多く受ける可能性が高くなります。 身体が私たちよりも小さい分、少ない薬剤でも被害が大きいのも事実です。 急激に具合が悪くならなくても日々化学物質が少しずつ蓄積されていった結果病気を発症することも多く、その代表的なものとして ・アレルギー ・皮膚疾患 ・肝臓、腎臓、膀胱などの疾患 ・癌、リンパ腫、腫瘍 などが挙げられます。 (注:ここに挙げた病気の全てが化学物質によるものとは限りません。病気の原因は一つではなく遺伝的な要因やその他の環境によるものもあり、発症の確率も変わってきます) アメリカで行われているいくつかの研究では芝生に使われる化学物質と犬の癌との関連性が示されています。 最新の研究では芝生の除草剤と殺虫剤が専門家によって散布された場合に犬の悪性リンパ腫のリスクが 70%増加することがわかりました ➡️研究リンクhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3267855/

以下簡単にこの研究の内容と結果、科学者の考察をご紹介します。 この研究では癌と診断された犬の飼い主に、肥料、除草剤、殺虫剤、真菌駆除剤、ネズミ駆除剤の使用について聞き取り、その結果これらの化学物質の使用が一般的に ・犬の悪性リンパ腫のリスクを高める ・専門家によって使用された場合は顕著である ということが明らかにされました。 この結果を研究者は自宅で個人が使用するよりも、専門業者は頻繁に高濃度で化学物質を使用するためであると推察しています。 ブランドは特定されていませんが最も一般的に使用される2種類の化学物質は「除草剤」と「化学肥料」でした。 そして最も人気のある芝生用除草剤の 1 つでもある「○○○○○○○」はここで言われている「一般に使用される化学物質」の中にほぼ確実に含まれると考えられています(ここでは注意喚起を目的としています。商品名を明らかにすることで企業への攻撃と誤解されることを避けたいため商品名を伏せます)。 日本では誰もが簡単にホームセンターなどで購入できる除草剤ですが、現在アメリカではその主成分であるグリホサートは、人の非ホジキンリンパ腫の原因であるとして製造会社への非難が強まっています。グリホサートは焦点を絞らない広範囲の除草剤です。 さらに新しい研究では、グリホサートに頻繁に晒されることによってが非ホジキンリンパ腫の発症リスクを 41% 増加させることが明らかになりました。 注:犬の悪性リンパ腫は人間の非ホジキンリンパ腫と本質的に同じものです ➡️研究リンクhttps://www.cnn.com/2019/02/14/health/us-glyphosate-cancer-study-scli-intl/index.html?no-st=1552585768 その他今までの研究によって明らかになっていること ・2,4-D を含む除草剤を年に 4 回使用するだけで犬の悪性ガンのリスクが 2 倍になる  (注:2,4-D はグリホサートに似ていますが広葉雑草のみに焦点を当てたものです) ・2,4-D 除草剤やその他の芝生用化学物質も犬の膀胱がんのリスクを高める 実際に化学物質(除草剤、化学肥料、殺虫剤、真菌駆除剤、ネズミ駆除剤、その他農薬など)を散布している専門業者(農家含む)や、頻繁に芝生や土、野原などで遊んだり寝転がるペットの発病リスクは高まっていると研究者は結論づけています。 このような研究結果は一般的にはなかなか知ることができていないものです。 また、日本ではゴルフ場などの芝生の管理にも除草剤と殺虫剤、化学肥料は美しい見た目を求めるために頻繁に大量に使用されており、ゴルフ場から下の地域の井戸水は飲めない状態になっていることをご存じでしょうか? そして農薬や殺虫剤、化学肥料は自然界にも広く被害を及ぼし、私が住んでいる自然豊かな地域でも以前は歩いていたらぶつかるくらい大群で飛んでいたトンボ、時々刺されて大騒ぎになる蜂、美しさで魅了する蝶、その他のあらゆる昆虫、ハエさえも激減していることに、地球規模の警告を肌に感じています。 昆虫は地球上に生存している太古からの生き物の代表です。彼らがいなくなるということは生態系が根っこから崩れているというとても危険な地球からの警告です。 私たちのほとんどは一般的な食事を通じても毎日化学肥料や農薬にさらされている近年ですが、そのことを意識して無農薬有機栽培の食材を選ぶ人も増えています。 でも生活環境についてはどうでしょうか? 庭や道端だけでなく、家の中をきれいにするために使っている化学薬品も、同じように床やソファに近い赤ちゃんや幼い子どもたち、犬猫たちへの影響が大きいことも報告されています。 便利さ、快適さ、見た目の美しさの裏を考え、地球と私たちを含めた生き物の身を守るための知識、科学的で安全な情報を得た方が良さそうだと思いませんか? 簡単にできることから始められます。 例えば私も家の庭に勧められましたが、クローバーは柔らかく、刈る必要もなく、環境と生き物に優しい芝生を作ります。除草剤もいりません。 家の中でもお掃除用品や洗剤、柔軟剤、消臭剤などの化学物質を生活の中から減らしていく、子どもたちや動物たち、地球にも優しく、化学薬品よりもきれいになる素晴らしい代替え法があります。 もし万が一化学物質に晒されてしまっても、病気になっても、自然の力でできるパワフルなサポートケアがあります。 毎日の生活を楽しく安全なものにすることで、大切な家族や大切な地球を守り癒していけること、思いもしなかった健康が手に入ることをぜひ多くの方に知っていただき、楽しく実践していただきたいと願いながら情報を発信しています。




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